足柄の森の温泉 おんりーゆー

我が家の定番日帰り温泉は、箱根の「天山」と同じ敷地にある「一休」なのだが今回は新規開拓を試みた。
去年、ツーリング先の日帰り温泉を調べていた時に見つけた「足柄の森の温泉 おんりーゆー 」。
天山や一休と同じようなコンセプト。去年の11月オープンで評判も良さげなので、家族で行ってみようと思っていたのだ。
 
場所は大井松田ICを降りて、大雄山方面へ南西にまっすぐ行ったところ。横浜町田ICから30分〜40分ぐらいかな。小田原と足柄峠の間ぐらいに位置している。現地付近に着くと最乗寺という大伽藍のお寺があり、その境内になるのか杉の古木が林立しているとても静かな場所だ。付近に天狗関連のお土産屋が目立つので最乗寺の目玉は天狗なのかな。おんりーゆーは林の中に立地していて、広大ではないがそこそこの台数が収容できる駐車場があった。本館近くにちゃんとバイク駐車場があることもチェック。よしよし。
施設に入ってカウンターで受付。非会員は\1,800、会員で\1,500。ひとまず会員になった方がお得だ。小学生以下は無料なので、箱根の一休よりは良心的。カウンターでは番台に差し出す木札とロッカーキーを受け取る。それと小さい子供に関する注意を聞く。騒がぬようにといった当たり前の内容だ。
来る前も小さい子供がいると迷惑ではないかと少し気にしていたぐらいなので、上の子と下の子は引き離してお風呂に入ることにした。そうすると怪物的な暴れ方をするはずのガキ共は借りてきた猫のようにおとなしく温泉に入る。特に下の子は体が温まると湯船からあがって体を冷ましてからまた入るという大人のような入浴スタイルを強制せずとも実践する。もし、前世というものがあるのであれば、この子は何をやっていたのだろう。とても不思議だ。
 
番台で渡された作務衣にいったん着替えてから浴場へ向かう。建物が本館や浴室、休憩場など別棟になっていてそれぞれ廊下でつながっている。更衣室のロッカーは幅が妙に細いので、女性や大荷物の人は苦労しそうだ。浴室に向かうと驚いたのは客の少なさ。全国行きたい日帰り温泉ランキングの3位になったと書いてあったが、この少なさは異常だ。天気予報が雷雨予想だったせいかもしれないが、これなら相当ゆっくりお風呂に入れる。脱衣場は特に印象はないが、施設が新しいのでまだきれいな状態だ。

服を脱いで浴室に入ると内湯と露天風呂がある。施設が森の中に立地しているので、露天風呂は完全に森の中。すぐ下を流れる渓流の水音が聞こえ、斜面の高低差をうまく利用して塀などを設けていないので開放感がすごい。森の屋根、森の壁といった状態で、まさに森の温泉。湯船も広めだし、天山や一休は石けんしかおいていないが、ここはシャンプーなどの設置もある。ひげそりなども番台に言えば無料で借りられるのも良い。

下の子と一緒に入ったが、暖まると体を冷やしてからまた入るの繰り返し。期待通りで親孝行な奴だ。40分ほど入っていると、雷鳴がだんだんと近くになってきたので出ることにした。服を着替えた途端一気に豪雨。こういったツキもあるようなので、また来ても良いというサインなのかもしれない。
 
少し湯冷ましした後、折角だしちょうど夕食の時間なので、館内の木破屋雑穀堂という自然食のバイキングによってみた。バイキングというからあまり期待していなかったが悪くなかった。特にとろろ麦ご飯とごま豆腐がいたく美味だった。大人1,500円、小学生以下無料と安いぐらいだが、子供向けの飲み物はもう少し充実して欲しいと思う。すぐ横には生演奏をしている喫茶店らしき店があったが、今回はパス。階下にある休憩室にも行かなかったので雰囲気はわからない。2時間半ほど滞在して帰宅することにした。
 
全体としての感想は、コンセプトの湯治と謳うにはいろいろと便利過ぎて一般向け温泉に該当すると思う。逆に日帰りで家族連れでも雰囲気の良い温泉でゆっくりしたいお父さんお母さんには嬉しい施設と思う。いつもこんなに空いているのなら、それだけでも素晴らしい。
箱根より近いので、また訪ねてみたい。