甲斐の国は遠かった。山の神様は怖かった。

予定していたツーリングがドタキャン。
せっかく山の神様に行ってOKを貰っていたのにもったいないので、中距離のソロツーに行くことにした。行き先はとりあえず寸又峡と決めて、朝四時に出発。暖かいだろうと思っていたが、寒いのなんの。日の出前の早朝を舐め過ぎていた。寸又峡に近くなったら露天風呂に飛び込んでやるんだ!と決めてがんばって走った。
 
大井川沿いに走っていると途中ツーリングマップルに載っている温泉は軒並み10:00オープン。頼みは7:30オープンの寸又峡の露天風呂だけ。温泉が営業しているか気になって風景を楽しむ暇もなかった。
寸又峡に到着したのは8:30。気になる温泉は…ありゃ営業してないよぉ!こりゃまずいなあ…。取り急ぎ用を足しに行くと掃除のおじさんがいたので温泉の営業時間を聞いてみた。するとこのおじさん、温泉の管理人も兼ねているそうで、これから準備して9:30には開けてくれるそうな。良かった。助かります。
 

ちょうどこの突き当たりが露天風呂。美人になる湯らしい。
 
温泉は露天風呂1つだけのシンプルなものだったが、貸し切りでゆっくり暖まることができた。なんとかこの先も走れそう。寸又峡は朝早いこともあり観光客もまばらだったけど、片道1時間ぐらいの散歩コースで見所があるらしい。今日はこの先があるので、今度家族でゆっくり来てみよう。
 
寸又峡から先は、長島ダム井川湖を通り林道勘行峰線を通って梅ヶ島へ、そして林道豊岡梅ヶ島線を抜けて見延に抜けちゃおうと決めた。
しかしこの寸又峡から先のワインディング、伊豆や道志とレベルが違う。何が違うって崖の角度が凄い。崖下が直角に落ち込んでいるように感じる。おまけにフォッサマグナの地質なのか岩が黒く今にも崩れそう。道も狭く怖い道なのだが、車はもちろん少ないし、ダム湖南アルプスだと眺めが良いので、新鮮な気分で走ることができる。

 
さらにこの付近にはアプト式の鉄道が通っているので、鉄道ファンの人はさらに楽しめるのではないかと思う。

ダム建設で使った線路をこんな電車が走ってます。
 
そんなこんなで、林道勘行峰線に入ってずんずん進むと井川スキー場に着いた。当然雪はまったくないのだが、見たくないものがある。

ジャーン!あ〜あ

元来た道を逆戻り。梅ヶ島へは安倍川まで出てから北上することにした。そして安倍川の橋を渡って左折。そこには、また見たくないものがあった。

再びジャーン!あ〜あ
 
ここが通れないとなると1号まで戻るしかない。こうなりゃ何がなんでも甲斐に向かってやると決めて、1号まで戻り、52号を北上することにした。ところが身延付近に近づくと、久遠寺の桜見物で大渋滞。がんばってすり抜けするもバスが多すぎる。渋滞で眠気が増してきたので、300号の交差点のところの道の駅には広い原っぱがあるのを思い出し、休憩することにした。
原っぱは家族連れで多少混んではいるがいるが、ぽかぽか陽気で気持ちが良い。眠気もあるのでちょっと仮眠をとってみた。
ふと寒さを感じて目が覚めるとなんと4時!まるまる2時間寝てしまっていた。こりゃまずい。山の神様に約束した7時帰宅に間に合わなくなってしまう! 
残念だが、甲斐入りはあきらめ、本栖→山中湖→道志→厚木ICのルートで帰ることにした。このルートならなんとか3時間で帰れるだろう。河口湖付近で若干ペースは落ちるも、道志に入ればスムーズ。
いよいよ412号で厚木に向かおうとすると、迷WANがしきりと413号での16号方面をお勧めなさる。いや、そこまで言うなら行ってみるよ、と従ってみたのが大失敗。GSでは413号の渋滞はすり抜けがまるでできんじゃないの…。家に着いたとき、約束の時刻7時を回ってしまっておりました。
お供え物を差し出すものの横浜の山の神様は当然のごとく…。
合掌。

走行ルートはこんな感じ

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