風が運ぶ縁?

今日も風は強かったが、季節の変わり目を感じさせる風だったように思う。
いつもと違う気分で出かけたのだが、やはり普段あまりない体験をすることになった。
 
6年ほど前に友人の弟にKLXというバイクを\5,000で売ってあげた。
そやつはさんざん名義変更しろと連絡したにもかかわらずそのまま乗り続け、しばらくして盗まれてしまったようだ。
税金はこちらに来てしまうので廃車処理をしようと思うのだが、そやつが盗難届を出していないので、陸運局では受理してくれない。
税金は4月頭に登録のある車両にかかってしまうので、とうとう今日、代理で盗難届を出すことにした。
 
陸運局では冷たくあしらわれるどころか脅されるような状況だったが、某交番のお巡りさんはえらく親切でナンバーから車体番号の割り出しなど骨を折ってくれた。
一通り調書を取り終わって、担当してくれた若いお巡りさんと世間話を始めたころ、その彼が念のため該当ナンバーの所有者の登録を確認したところ、なんと俺でない名前が登録されていることが判明した。
つまり、その俺ではない所有者は、盗難車を登録した、もしくは盗難車をつかまされて登録したアホということになる。
ただ、友人の弟に譲ったバイクなので、どうも盗まれた気がしない。微妙な表情になるお巡りさんに「どうする?」なんて聞かれたが、俺の手元を離れる次点で4万km以上走っていたし、何度もスキー場のゲレンデやガレ場で転倒して傷だらけ。名義も勝手に変更されているので税金も請求されない。そして何よりも、無理に引き戻す縁ではない気がした。結局そのまま放置となった。

なんとも不思議な気分で目の前の横断歩道を渡ると、急に突風が吹いて前から来た人にぶつかりそうになった。すると8年ぶりに会う前の前の職場の同僚!名刺交換だけして、地下鉄の階段を下りると15年ぶりの取引先の社長!会社に戻ると以前転職して連絡がとれなくなった知人からメールが!
自分の底にあった運や縁の栓がすぽんと抜けたと感じた不思議な午前中だった。
 
そんなこんなで期待した午後だったが、また栓が詰まってしまったようだ。
季節の変わり目にはいろんなことがあるなと思う今日この頃でした。